直感力トレーニング




直感力トレーニング



 僕は勘が鋭いほうなのか、鈍いほうなのか。鈍いと思うこともあれば鋭いと感じることもある。

 感覚や勘は年とともに鈍る。ぼやぼやしてるとすぐ退化する。日々のトレーニングで鍛えられないだろうか。そもそも勘や直感って、何? すぐには具体的な判断根拠を示せなくても、経験の積み重ねから「これはこういうことだろう」と、瞬時に判断できることでしょう。


 感覚が鈍い、つまり感知能力が低いというのは、対象をきちんと捉える習慣を持ってないということ。表層的な見聞きをする癖がついてる。あらゆるものに対して「よく見ない」が習慣化すると、感覚は衰える。鈍い人は感覚を怠けさせてる人です。

 その逆をやればいいんだと思う。状況を見る。人をよく見る。人が話している内容を把握する。空気読めない人は、読めないんじゃなく読む習慣がないんだと思う。

 当り前ながら、鈍い人は自分の鈍いことが見えない。人から言われなければ気づけない。人はめったなことで指摘したりはしないものです。

 感知能力の低い人でも有利な点はある。右顧左眄せず、人に対する遠慮も迷いもなく直線的に突き進むからこそ、なにかを成し遂げられたという実例はある。ポイントがずれてなかった場合の話です。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる式で、大半はハズレ。いくら頑張っても徒労に終わるのが普通。状況認識の正確なほうが有効なのは必定です。

 相手や状況をよく見もしないで安易な理解に走ってしまう人もいる。判断よりも思い込みや固定観念が優先し、わかったつもりになってるんじゃないですか。相手をよく見なければ、相手は見えないし、人の反応を鏡とした自分自身も見えてこない。自戒を込めて書こう。他人は自分の姿を映しだす鏡だということを忘れてはならない。


 体力や思考、判断もそうだけど、感覚は不断に鍛えることで精度が上がる。ある方向にアンテナをはっていればその方向に対して感覚が鋭くなる。着るものに心砕けばセンスアップし、アートに注目し続けていれば目は肥える。人の反応にアンテナを立て続ければ相手がわかってくる。常時全方向にアンテナを立ててたら体がもちません。絞り込みとオンオフの切り替えは必要でしょう。

 人の言動や特定の状況を目の当たりにして、何とはっきり説明できなくても、なんとなくの違和感を覚えることがあります。この違和感は大切にしましょう。ナーヴァスになりすぎると共感力が失われてしまいますが。

 違和感の対象が人の場合、たいがい自分の想定と実態とのずれです。その人に対してそれまで抱いていたイメージから外れている。あるいは相手の価値基準と自分のそれとがずれている。自分の価値基準が正しいとは限らない。

 あるべき状況からのズレを感じとるには、ズレを計る物差しであるコモンセンス(常識的感覚)がなければならなりません。コモンセンスを身に付けるには、人とのコミュニケーションを通じ、相手のリアクションを自分にフィードバックさせ、自分の認識間違いをただしていく必要がある。フィードバックは日常的にくり返していないと、正しく調整した標準器もすぐに狂ってくる。


 人の反応が思ったものと違っていた場合、それはどうしてなのかを考えてみよう。たいがいは「相手をちゃんと見てなかった」ということではないですか。あるいは、知らなかった部分があったか。状況に関することでも同じです。想定外の事態になった場合は、何か見落としたか、知らないことがあったか。一歩引いて見直しをしてみましょう。見えてなかった何かがあったはずです。

 僕は「あれっ? これはどういうことだろう」と疑問を感じたら、納得いくまで考えることが習い性になっています。いつも通ってる道で、なんとなくいつもと違うと感じたら、止まって見る。メールのやりとりでひっかかるものを感じたら、読み返し、理由を考えてみる。

 格好な実例はあまりないんですが、あとあとまで奇妙さが残ったことがありました。女性二人といっしょのときの話です。Aさんが僕の書いた文章をさして「これってカノジョ?」と聞くと、その場にいたBさんが「ううん」と返事した。あぜんとした。僕が答えてないのに何も知らないはずの人が勝手に返事してる。

 わけが判明したのはずっとあとになってからだった。Bさんは僕に対して妄想を抱いてました。自分じゃない女性がいては困るから否定したんです。その時のBさんの暗い表情とともに強く記憶に残っています。


 対象が人の場合、あるべき標準点からのズレは重要な情報になります。ズレの方向と大きさはその人の思いをストレートに映しだす。ズレる方向の先にあるものがその人の心のありどころ。大きさが関心の強さ。人を理解するには、よく見て、ズレを捉えることが近道です。

 あくまで自身の判断基準が狂ってないことが前提です。「あるべき」と思っている自分の基準のほうが、意識せぬままずれてることもありますよ。自分のずれは常に補正していく必要がある。フィードバックを怠りなく。

 こういうの、あんまり書くと、「常に観察されてる?」と思われるかな。そんなことないですよ。たいがいは抜けまくって、オフです(ほんとか?)。

ひょっこり通信 2012.2.26




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