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Contents
 ・『フューリー』
 ・奥寺佐渡子

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◎ 公開中の新作から……… 『フューリー』  2014年度作品
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 監督:デヴィッド・エアー
 出演:ブラッド・ピット、シャイア・ラブーフ、ローガン・ラーマン、マイケル・
    ペーニャ、ジョン・バーンサル、ほか
 配給:KADOKAWA

 実に生々しくリアルな戦場映画が現われた。今どきCGを一切使わないメジャー映
画などないと思うが、これはずいぶん控えめな使用法に限定されている。CGが前面
に出ないほうが映像がリアルになるということは、あらためて言うほどのことはない
でしょう。いかに精緻なCGであろうと、使えば使うほど映像は薄く安っぽく見えて
くるものだ。

 第二次世界大戦の末期。ドイツ領内に攻め込む米軍戦車隊の話。たった5人の戦車
兵で数百人のドイツ精鋭部隊を食い止める。元になる実話はあったようだが、「真実
の物語」などと嘘をこくようなあざといまねをしないのは潔い。

 地雷で戦車がストップしたのに、そこへSS大隊がやってくる。彼らを通すと味方
の大部隊が挟み撃ちになって壊滅的な被害をこうむってしまう。絶望的な状況に陥っ
ても、人間はやれることをまずやるのみ。その場で使えるものを最大限に使い、より
ましな方向で対処する。このことは戦場でのみならず、普段の生活でも言えること。
ぐだぐだ言ってないで「やれることをまずやる」のみです。

 細かいことを言えばツッコミどころがなくもないが、戦場の臨場感が些細な不備を
吹き飛ばしてくれる。それでもどこか映画の世界だからという安心感があって、緊張
しつつ、その緊張感を楽しんでいられた。

 リアルを強調したいがためだろうけど、宣伝写真のブラッド・ピットはやけにこ汚
い。映画を正しく伝えることと宣伝することとは違う。もう少しこざっぱりした顔を
出さないと興行的にはマイナスだろう。


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◎ これは個人的に必見・・か、という映画
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『滝を見にいく』
   2014年度作品
   東京は11月22日公開 京都は来年1月24日、京都シネマで公開
   監督&脚本:沖田修一
   配給:松竹ブロードキャスティング

 俳優は全員無名のようで、知ってるひとがいませんでしたので、割愛しました。
 滝見学ツアーに参加した7人の女性たちが山の中で置いてけぼり。さあどうする、
という話。シリアスかというと、そういう雰囲気ではない。何にも分類できない奇妙
な空気が感じられて、注目しているのです。


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◎ 映画あれこれ……… 奥寺佐渡子
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 『マエストロ!』(監督:小林聖太郎、配給:アスミック/松竹、1月31日全国
公開)という映画にも内心期待している。主演(西田敏行/松坂桃李)に期待してる
わけでも、原作(さそうあきら)が好きなわけでもない。脚本が奥寺佐渡子だという
一点のみ関心を持ってます。

 過去の映画を並べれば納得いくでしょう。『八日目の蝉』『パーマネント野ばら』
『おおかみこどもの雨と雪』『サマーウォーズ』『軽蔑』『お引越し』『時をかける
少女(アニメ版)』『しゃべれども しゃべれども』。これが僕の観てる脚本作品の
すべてです。いかに打率が高いか、わかると思います。

 今の日本の脚本家のトップと言って過言じゃない。今年の日本映画は全体として低
調だったけど、脚本家から映画を観ていくと案外面白い映画に当たるかもしれません。

 『バンクーバーの朝日』も奥寺佐渡子だった。こちらはどうか、なんとも言えない。


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 近況など……… 
………………………………………………………………………………………………………


 CINEMAテーブルの制作は順調に進んでいます。早ければ来週中にも届くかも
しれません。

 14日は選挙ですね。限りなく選択肢の乏しい選挙ですが、「よりましな」を選択
し、棄権しないようにしましょうね。


「映画カフェ」次回は2月15日に
「長岡京市の裏百景」12/5 届いてない声
「ボツ画供養塔」11/24 ブラックモンスター
「省エネカフェ」次回は1/12「モノが多すぎ!リデュースだ!」
「省エネカフェ」11/16「エコライフ最初の一歩」終了
「長岡京市の裏百景」11/15 玄関先でお待ち申しております。
「外国人俳優名の漢字変換」10/30 新規公開
「長岡京市の裏百景」10/28 日本画の世界
「省エネの小部屋」10/24「クリーンプラザおとくに訪問記」

『インターステラー』‥‥‥‥‥‥凝りに凝ったストーリーを堪能
『フューリー』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ヘヴィーな戦争映画の快作
『6才のボクが、大人になるまで。』さまざまに思いを馳せる映画
『紙の月』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥どう見ても愚かな犯罪
『ザ・ゲスト』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥お宝物のB級サスペンス
『監視者たち』‥‥‥‥‥‥‥‥元の香港映画と遜色ないリメイク
『サスペクト哀しき容疑者』‥‥‥‥重厚でコテコテのアクション
『イコライザー』ありえない話をリアルに見せるアクションの秀作
『泣く男』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥韓国映画、パワー満開
『友よ、さらばと言おう』‥仏製のハラドキ緊迫アクション絶好調
『アンダー・ザ・スキン種の捕食』‥‥‥衝撃的なアートフィルム
このあとは『ゴーン・ガール』に期待
 

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Contents
 ・『ザ・ゲスト』
 ・外す映画

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◎ 公開中の新作から……… 『ザ・ゲスト』  2014年度作品
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 監督:アダム・ウィンガード
 出演:ダン・スティーヴンス、アナ・ピーターソン、マイカ・モンロー、シーラ・
    ケリー、ほか
 配給:ショウゲート
 原題:The Guest
 11月8日全国公開(T・ジョイ京都にて)

 家庭内への怪しげな侵入者をモチーフにしたスリラーサスペンス。善人の皮をかぶ
って入り込んだ人間が実は、という話で、基本設定としてはよくある話。

 この映画、監督がマイナーな人で、キャスト全員日本では無名。話題を呼ぶ部分は
一つもない。なのにシネコンで全国一斉公開される。それだけ見どころがあるという
ことだと推測できる。

 予告や宣伝ヴィジュアルもいい。「これはひょっとしたら」と感じさせるものがあ
りました。結果として、予想通りの面白さだった。

 主演で侵入者を演じるダン・スティーヴンスは今年あたりぼちぼち映画に出てきた
新顔です。面構えや演技力は申し分なし。将来のスター有力候補でしょう。極論だが、
この映画の出来映えを支えてるのはこの男優だと言って過言ではないと思う。

 執拗な恐怖演出やりまくりな映画ではない。怪しい侵入者だが、好印象を抱いてし
まう。レイ・リオッタ(『不法侵入』)ではないのだ。従来の侵入者ものとその点が
異なる。観客がつい心を許してしまえる部分を持っている。ダン・スティーヴンスが
そういう柄を持っているんだと思う。

 とりたてて大仰などんでん返しもなく、ネタバレして困る部分も特にないという不
思議なサスペンスです。ネタ頼みの映画でそれ抜きでは成り立たないサスペンスが多
い中、思い切ったことをやる。正攻法できちんと作れば面白くなると自信を持ってい
るんでしょう。

 傑作というわけではないです。この映画にしかない微妙な空気感に魅かれるのです。
こういう奇妙な温かみを感じさせるスリラーっていうのも悪くないなと思う。


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◎ これは注目すべし、という映画
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『百円の恋』
   ?月?日京都シネマ公開(東京は12月20日) 2014年度作品
   監督:武正晴
   出演:安藤サクラ、新井浩文、根岸季衣、稲川実代子、早織、宇野祥平、ほか
   配給:SPOTTED PRODUCTIONS

 今年は安藤サクラ、いってしまったかな? なんのことか。主演女優賞である。今
年は確実なのではないか。『0.5ミリ』もまだなのに決めつけてはいけないが、こ
の2本でいってしまったと思えるほど乗りがいい。

 『百円の恋』は原作なしのオリジナル脚本です。百均の女がボクサーになる映画。
安藤サクラがボクサーをやるというだけでわくわくしませんか。暴力的なイメージで。



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◎ 映画あれこれ……… 外す映画
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 映画は国籍・ジャンルを問わず、なんでも観るようにしてます。ただ、それでも一
部苦手分野はあるものです。

 日本で劇場公開される映画は国産・輸入合わせて年間800〜1000本もありま
す。すべて観るなど不可能であるだけでなく、ばかげたことです。大半は不出来、あ
るいは趣味に合わない。というわけで厳しくふるいにかけて落とす。劇場新作は50
〜70本も観れば十分でしょう。映画一本観るにもエネルギーと時間とお金が費やさ
れる。

 観る気がそそられない分野、あるいは要素はいくつもある。近年の日本のアニメが
その代表格。幅広く受け入れられるものからコアなファン層にシフトしてしまった感
がある。許容範囲の狭さが近寄りがたい。お子様かオタクかの二極分化。

 CG使いまくりもパス。あからさまに作り物めいて食指が動かない。香港映画のワ
イアーアクションもリアリティがなくてだめ。とんだりはねたりクルクルまわったり
のアクションがマンネリで、いつまでお家芸をやってるのかと思う。

 予告で場違いなJポップが流れれば、ネットならその時点で停止。実話をもとにし
た映画は多く、それなりにいい映画もあるが、実話ネタとわかった時点で期待値が1
〜2割下がる。不人気でほとんど公開されなくなったが、韓流ラブコメは視野の外。
タテマエ的な価値観が前面に出る映画も苦手。タテマエできれいごとは最も苦手。感
動押しつけはもちろんダメ。

 なんてことをいっぱい挙げていくと、観る映画がどんどん減って懐に優しく、あり
がたい。


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 近況など……… 
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 10月5日の映画カフェはまあまあでした。まあまあというのは、座が白けたりす
ることなく、参加者みんな、物足りなく感じなかっただろう、ということです。格別
大層なことがあるわけじゃなく、ごく普通に参加して楽しくお喋りする場なのです。

 欲を言えば参加者の中から外側へネットワークが広がっていけば面白いだろうと思
うけど、ここで集まるだけで終わってる感じがします。こういう場がもっと拡散して
いけば楽しいだろうけど、担う人が少ない。僕は並行してやってる省エネカフェと合
わせて年9回が限界。他でもやってくれれば僕も参加させてもらうのだが。


横谷さん向け別ヴァージョンあとがき

 10月5日の映画カフェは大盛況。それぞれ、場がなじんできたという印象。新し
い人でもすんなりなじんで、常連と同じスタンスで喋ってるというのは、場の成熟と
いうことかもしれない。

 思えば最初の頃、ぎごちなくて白けたこともあった。その時の記憶があって、なん
とかしようと必死になったものだった。今はもうあんなことはないので、ずいぶん楽
になった。無理に盛り上げようとしなくても勝手に盛り上がってくれるのだから。


「長岡京市の裏百景」11/3 ヘルプの日時計
「省エネカフェ」次回は11/16「エコライフ最初の一歩」
「外国人俳優名の漢字変換」10/30 新規公開
「長岡京市の裏百景」10/28 日本画の世界
「省エネの小部屋」10/24「クリーンプラザおとくに訪問記」
「長岡京市の裏百景」10/16 西山西南部ハイキング地図
「新編図解辞典・大誤解」10/12 新作アップ
「ミニコミのページ」10/12 ひょっこり通信発行
「映画カフェ」10/5 終了しました、次回は2月に

『ザ・ゲスト』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥お宝物のB級サスペンス
『監視者たち』‥‥‥‥‥‥‥‥元の香港映画と遜色ないリメイク
『サスペクト哀しき容疑者』‥‥‥‥重厚でコテコテのアクション
『イコライザー』ありえない話をリアルに見せるアクションの秀作
『泣く男』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥韓国映画、パワー満開
『友よ、さらばと言おう』‥仏製のハラドキ緊迫アクション絶好調
『南風』‥‥‥‥‥‥‥‥‥普通にリラックスして楽しんでられる
『レッド・ファミリー』‥‥‥‥‥‥‥‥‥かなり普通の韓国映画
『アンダー・ザ・スキン種の捕食』‥‥‥衝撃的なアートフィルム
『ある優しき殺人者の記録』‥‥‥‥‥‥‥もろにエグい韓国映画
『テロ,ライブ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥強烈な自国韓国批判
『記憶探偵と鍵のかかった少女』マーク・ストロング、いい役者だ
『猿の惑星:新世紀』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥渋いストーリーだ
このあとは『百円の恋』に期待
 

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Contents
 ・『猿の惑星:新世紀』
 ・売れる映画の法則

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◎ 公開中の新作から……… 『猿の惑星:新世紀』  2014年度作品
………………………………………………………………………………………………………

 監督:マット・リーヴス
 出演:ジェイソン・クラーク、ケリー・ラッセル、コディ・スミット=マクフィー、
    アンディ・サーキス、ゲイリー・オールドマン、ほか
 原題:Dawn of the Planet of the Apes
 配給:20世紀フォックス

 新シリーズの第2作。観る前はあまり気が進まなかった。1968年の第一作で人
類の情けない未来像がすでに明らかになっている。それに至るプロセスを目にするだ
けじゃないか、と。しかし結果は観て正解。

 昨今の国際的な政治状況が取り込まれ、見事に皮肉となっている。類人猿のリーダ
ー、シーザーは人間との絆や愛情の記憶を持っていて、人間とは極力争いたくない。
しかし一旦始めてしまった戦争は止められなくなっている。これって、どこぞの国の
黒人大統領みたいじゃないですか。

 娯楽映画だからやむをえないが、猿たちの世界は善玉と悪玉がきっちり切り分けら
れて単純だ。シーザーと違い、コバは人間に虐待された記憶が体にしみついている。
策略で仲間を欺き、裏切ってでも開戦へと類人猿たちを引きずり込んでいく。これっ
て、どこぞの国の情けない総理大臣を連想させますね。


 スケジュール上の都合で初日(金曜)の最初の上映を観ました。3D上映ではない
字幕版。前作も含め、もとになる旧作シリーズよりはるかに出来映えはいいが、客席
はがらがら。米国では2億ドル超えで普通に大ヒットしてるが、日本ではその十分の
一も難しそう。きっちり物語を語ってくれ、CGだけの空疎な映画とは一線を画すの
に、その違いが見えないか。もったいない。

 ちなみにコディ・スミット=マクフィーは『ザ・ロード』や『モールス』の少年で
す。ぐっと大きくなりました。


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◎ これはどうじゃな、という映画
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『紙の月』
   11月15日全国公開 2014年度作品
   監督:吉田大八  原作:角田光代
   出演:宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、近藤芳正、石橋蓮司、小林
      聡美、ほか
   配給:松竹

 同一モチーフのドラマを昔テレビで観たように思うんですが、配役も何も思い出せ
ません。銀行員の女性(宮沢りえ)が横領して大学生の男(池松壮亮)に貢いで、と
いう話。紙の月でも信じていれば本物のお月さま。1973年の『ペーパー・ムーン』
にも使われた有名なポピュラーナンバー ”It's Only a Paper Moon” はこの映画でも歌
われるんでしょうか。


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◎ 映画あれこれ……… 売れる映画の法則
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 確実にもうかる映画の作り方をお教えしましょう。

 今までに売れているパターンを分析して愚直にリピートする。新しそうなテイスト
を盛り込むのはいいが、まったくの新しいことはやらない。同じくり返しで観ること
をやめる客はほんの一握り。ほとんどの客は同じことのくり返しを観たがる。

 くどいほどわかりやすく説明し、半分寝てるような客でも筋がわかるようにする。
ベタな「泣き」とゆるい「笑い」は必需品。売れる要素をとことん詰め込み、全編を
サビ状態にする。「間(ま)」を作って客を退屈させるような演出はけっしてしない。

 映画を作ろうとせず、気持ちよく流していられる映像を作ってる、ぐらいの感覚で
作る。観終わって余韻を残す必要もなく、忘れて次の映画を観たくなる、ぐらいがベ
スト。

 日米の大手映画会社が愚直に守っているセオリーですが、いつまで通用するか。微
妙に飽きられ始めてる気もします。近年、米国のメジャー映画は日本の興行市場で苦
戦してます。

 見せ場を作ってつなげるだけの映画作りでは、観客の満足度はなかなか高まらない
でしょう。映画には物語が必要ですね。心の深いところにまで届く物語が。


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 近況など……… 
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 現在いろんなものを整理処分中。LPレコードやビデオテープも処分しまくりまし
た。衣類、小物類、CD、書籍、各種資料、自分の絵。パソコン内のファイルもなる
べく整理。サイトのコンテンツも一部整理しました。

 年齢を意識してなるべくものを増やさないように(減らすように)してるわけだが、
身軽になるべきだと考えてもいる。余計なものを抱え込まず、選択と集中。やれるこ
とはたかがしれているので絞り込みです。


「じべたでひろたもん」9/19 スウェットスーツ
「船越屋画廊」9/14『葉陰』
「省エネカフェ」次回は9/21「ゴミ出しのお作法・無作法」
「この映画は日本の宝である」9/12 新規データベース
「ボツ画供養塔」9/8 ミヤコちゃん
「船越屋画廊」8/18『あまのがわ』と『あまのじゃく』
「じべたでひろたもん」9/2 シロオニタケ?
「船越屋画廊」8/18『ポートレート』
「ボツ画供養塔」8/18 似顔絵失敗
「じべたでひろたもん」8/17 ミックスゼリーその他
「長岡京市の裏百景」8/13 二宮金次郎像
「映画カフェ」次回は10月5日に決定

『猿の惑星:新世紀』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥渋いストーリーだ
『遺体 明日への十日間』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥心に迫る
『めぐり逢わせのお弁当』‥‥‥‥‥‥‥‥‥納得印のインド映画
『みつばちの大地』‥‥‥‥‥‥‥‥‥昆虫ドキュメンタリは好き
『GF*BF』‥‥‥‥‥圧政の記憶がドラマに深みを与えている
『フライト・ゲーム』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥やや普通
『LUCYルーシー』‥‥‥‥‥‥‥‥‥リュック・ベッソン復活
『イーダ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥おばのヴァンダのほうが印象強すぎ
『パンドラの約束』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥原発問題は容易じゃない
『シークレット・チルドレン』‥‥‥‥‥‥‥‥‥演出、ニブすぎ
『2つ目の窓』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥吉永淳は大物に化けるか?
『複製された男』‥‥‥‥‥‥‥‥それは無理筋、と思うんだけど
『闇のあとの光』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥わからん、お手上げ
このあとは『記憶探偵と鍵のかかった少女』に期待
 

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Contents
 ・『パンドラの約束』
 ・昔の日本の歌

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◎ 公開中の新作から……… 『パンドラの約束』  2013年度作品
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 監督:ロバート・ストーン
 出演:スチュアート・ブランド、グィネス・クラヴェンズ、マーク・リーナス、
    リチャード・ローズ、ほか
 配給:トラヴィス
 原題:Pandora's Promise

 これは珍しや、原発肯定派のドキュメンタリ。業界のヒモつきでないとしたらたい
したもの。

 インタヴューに答えるのはいずれもエコロジストで原発容認派。反原発からの転向
派が大半。彼らは原発事故のリスクと地球温暖化のリスクを天秤にかけ、地球温暖化
のほうが重いと判断したのだ。

 僕は反原発派です。ただ、意見が対立している場合、どちらかが全面的に正しく、
一方は悪だという考え方ができない人間です。原発容認の考えにも耳を傾けましょう
よ、という考えです。

 情緒的で非科学的で、ありえないデマを飛ばしまくる一部の反原発派を、僕は嫌っ
てる。自分と意見の異なる点については、かさにかかって否定しまくる人は多いが、
それは単に負けることを怖がってキャンキャン吠える弱い犬にすぎない。相手の主張
も理性的に受け止めましょうよ。

 ただこの映画、理性的な反原発の主張に対してもきちんと答えてるか、ということ
になると、そこはちょっと弱い。事故のリスク回避については十分な説明がなかった
ように思う。廃棄物処理についてもなんだかあっさり片づけられてしまったような。
追いかけて調べ直す必要を感じる。

 エンドクレジット一覧の撮影部門でパナソニックと出て、おやっと思った。帰って
から調べた。パナソニックは原発関連企業ではありませんでした。


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◎ これは気になる、という映画
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『悪童日記』
   10月3日公開 2013年度作品
   監督:ヤーノシュ・サース  原作:アゴタ・クリストフ
   配給:アルバトロス・フィルム
   原題:A nagy fuzet [fu¨zet] / Le grand cahier / The Notebook

 ハンガリーを舞台に、第2次世界大戦中の厳しい環境を生き抜く双子の兄弟の物語。
生きるためにはなんでもやるという凄絶な演出に気迫を感じる。


『太陽の坐る場所』
   10月4日全国公開 2013年度作品
   監督:矢崎仁司  原作:辻村深月
   出演:水川あさみ、木村文乃、三浦貴大、森カンナ、鶴見辰吾、ほか
   配給:ファントム・フィルム

 予告篇見ても内容いまいちわからない。ミステリーらしい。高校時代の因縁がから
んでくる。女同士の話は陰湿なものになりがちだ。


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◎ 音楽あれこれ……… 昔の日本の歌
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 映画に使われている曲の記録をやっています。どの映画にどんな曲がどんなふうに
使用されているか。それをデータベース化して公開しています。

 YouTubeで古い日本映画をチェックすることが多い。昔の日本映画には歌がふん
だんに出てきます。いちいち記録するのは大変ですが、いい歌がたくさんあることに
気づかされます。

 歌謡曲、唱歌、民謡、童謡、軍歌、歌曲など。その時代の社会通念を反映していて、
今ならそれ、アウトでしょうというようなもの(『酋長の娘(私のラバさん)』など)
もある。曲としては優れているものも多いので、過度に人権問題を持ち出して排除す
るようなことをしてほしくない。『ああそれなのに』など、男女共同参画の考え方に
は反するが、歌はコミカルで楽しい。

 何百曲とある日本の軍歌は、たいがいはプリミティヴにすぎて面白みがない。が、
中にきらっと光るのがいくつもある。代表的な曲の一つ、『異国の丘』は戦後に作ら
れたという点で異例です。哀愁を帯びた旋律と歌詞が心を揺さぶる。

 現時点でのお気に入りはたくさんあるけど、『祇園小唄』『誰か故郷を想わざる』
『旅の夜風』『ゴンドラの唄』『籠の鳥』『リンゴ追分』『花笠音頭』あたり。歌え
ます?


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 近況など……… 
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 10月の映画カフェは19日を想定してたんですが、定員20名の会場四つとも、
19日をとれず。8月1日午前9時スタートの早い者勝ちだったんですが、どうやら
7月1日の抽選段階で埋まってた模様。油断していて7月時点では状況を見てません
でした。

 2週間早まっただけでせわしない気分です。なんだかんだと準備があります。でも、
チラシは先回りして作ってあるのです。
http://funakoshiya.net/cinemage.htm


「省エネの小部屋」8/1「個別家電の使用電力量」
「ネタばれしても委員会」7/23『複製された男』
「長岡京市の裏百景」7/23 オー・マイ・ガッ! Oh! My God
「省エネの小部屋」7/19「メジロちゃんの部屋」
「省エネカフェ」次回は9/21「ゴミ出しのお作法・無作法」
「省エネカフェ」7/13「夏を乗りきる徹底節電!」
「ミニコミのページ」7.3 ひょっこり通信アーカイヴ30件追加
「船越屋の新製品」6.30 ハートの栞(しおり)

『パンドラの約束』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥原発問題は容易じゃない
『シークレット・チルドレン』‥‥‥‥‥‥‥‥‥演出、ニブすぎ
『2つ目の窓』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥吉永淳は大物に化けるか?
『複製された男』‥‥‥‥案の定、ラストで放り出されてしまった
『闇のあとの光』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥わからん、お手上げ
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』傑作印のタイムループもの
『サード・パーソン』‥‥‥‥面白いけど三つの話がつながらない
『渇き。』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥本年度最低の映画、か?
『私の男』‥‥‥‥‥‥‥冒頭シーンは大傑作の予感があったが、
『罪の手ざわり』‥‥‥‥‥‥‥‥合わないものを観た、選択ミス
このあとは『わたしは生きていける』に期待
 

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Contents
 ・『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
 ・6月22日の映画カフェ

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◎ 公開中の新作から…『オール・ユー・ニード・イズ・キル』 2014年度作品
………………………………………………………………………………………………………

 監督:ダグ・リーマン  原作:桜坂洋
 出演:トム・クルーズ、エミリー・ブラント、ビル・パクストン、ブレンダン・グ
    リーソン、ほか
 配給:ワーナー
 原題:Edge of Tomorrow

 異星人との戦闘の間、同じ一日をリプレイし続ける男(トム・クルーズ)。タイム
リプレイSFには秀作が多い(『うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー』『タ
ーン』など)。『ネクスト』などという凡作もありはしたが。小説ではケン・グリム
ウッドの『リプレイ』が有名です。これは長いスパンでのリプレイでした。

 戦死しては前日に戻り、勝つための策を練り直し、体を鍛え直す、をえんえんとく
り返す。リプレイ能力を持つのはたった一人。重傷を負っただけでは戻れず、役に立
たない。なので事情を知る唯一の同僚(エミリー・ブラント)は「リセットだ」と言
って射殺する。その時にトム・クルーズが「いやいや、まだ大丈夫だから」とひるむ
姿が可笑しい。

 何十回(何百回?)も殺され、愚直にやり直し続ける。そうして異星人の本丸へ一
歩ずつ近づいていく。

 CGが大きな顔をしてしゃしゃり出る映画はリアリティや臨場感を損なうので観ま
せんが、この映画では臨場感を支えるために使われている。われながら珍しく入り込
んで、全身突っ張りながら観ていたのです。

 実を言うと宣材でパワードスーツを着た無敵の女戦士、エミリー・ブラントがおそ
ろしく格好よくて、ほとんどそれが目当てでした。彼女はいいです。

 メジャーの娯楽大作だから、悲劇で終わったり無限ループのまま終わったりするこ
とがないのは、観るまでもなくわかります。しかし娯楽大作の枠内ではまれに見る意
欲的な秀作と思う。


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◎ これはどうかな、という映画
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『ザ・ホスト 美しき侵略者』
   東京は公開中 2013年度作品
   監督:アンドリュー・ニコル  原作:ステファニー・メイヤー
   出演:シアーシャ・ローナン、ジェイク・アベル、ダイアン・クルーガー、
      ウィリアム・ハート、ほか
   配給:東京テアトル、ハピネット
   原題:The Host

 またしても異星人による地球支配の話。この映画はアンドリュー・ニコルやステフ
ァニー・メイヤーが目当てではなく、シアーシャ・ローナンです。子役時代から順調
に大人の女優へと成長してるのを見るのは嬉しい。


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 近況などあれこれ……… 6月22日の映画カフェ
………………………………………………………………………………………………………

 新しい人が6人も現われ、参加者数は15人でした。一見にぎやかになったようで
いながら、いくつか問題点が出たようです。

 後半のフリートークがあまり盛り上がらなかった。参加したメンバーの構成による
部分も大きいと思うんですが、あとで改善点について意見がいろいろ出ました。終了
後、6人ほど残り、バンビオ一階で意見を出し合っていたのです。すべての意見を書
き連ねられないのですが、あまり映画を観てない人までが参加してるというのはどう
かという思いは共通してたと思います。

 これについては僕のほうに反省点があります。市の広報のコピーやチラシデザイン
で参加ハードルをぐっと下げたイメージがありました。誰でも気楽に参加して楽しめ
る。そんなイメージです。広報コピーは「映画をサカナにお茶してお喋りします」で
した。次回以降は少しハードルを上げ、最低限「映画が好きな人」というイメージで
いきたい。できたら映画について語りたいことを持っている人がベストです。

 DVD&テレビ派と映画館派に二分されてしまう傾向が最近出てきています。以前
は映画館派が当り前だったんですが、コミカフェに衣替えして参加自由にしたことで、
映画館へは行かないという人が増えてきました。これがいけないということではない
んです。双方の関心のポイントが大きくずれるため、ディープな話題になるとDVD
テレビ派が退屈しがちになります。話題に入れず、喋れず、楽しめないまま帰る人が
出てくるのではないかと。

 いくつか提案も出ていましたが、僕としては絞り込む方向へは持っていきたくない。
あとで思いついた案を一つ挙げてみます。最初から席を分けてしまうという案です。
今までは適当に座ってもらってたんですが、映画館か、DVD&テレビか、その比率
により、自己判断で席を決めてもらう。映画館ディープな人は奥の端っこ。DVDテ
レビ派の人は手前のほう。両方半々という人は中間、といった感じです。

 会話がばらけてしまうことについては反対意見もありますが、少人数でしか喋れな
いという人もいます。後半のフリートークでは少しずつ会話が分かれていく、という
かんじでもいいじゃないですか。映画好きといってもいろいろなので、近い席にレヴ
ェルの近い人がいれば話しやすい。分ける前提として「近くに喋りやすい人が多くな
る」ことを強調すれば、ディープ派から排除されたとは感じないでしょう。

 以前、ちょうど窓側にDVDテレビ派、通路側に映画館派と、たまたま分かれたこ
とがありました。あんなふうでもいいのではないか。できたら参加した全員が満足感
を持って終わってほしい。僕一人の案なので、意見を求めます。

 あと一つだけ。15人もの参加があったのに赤字だったことが判明しました。今ま
ではアバウトな感覚でやっててきちんとしたイヴェント会計をやっていませんでした。
こまごまとした出費がありますが、いちばん大きかったのはチラシのインク代。2千
円近くもかかっていた。カラーインク三色セットが1枚あたり9円ほど、黒が3円ほ
ど。チラシ1枚につき、12円かかってることになります。映画カフェのチラシ印刷
枚数は158枚。

 去年から赤字になってたんでしょう。去年の6月に参加費を500円から300円
に変更しています。足りないから値上げということはしたくない。チラシのデザイン
をインクが安くなる方向で工夫します。その上で枚数も絞り込みます。やたらばらま
かないで、来てもらえそうな人だけに渡すことにし、チラシスタンドに置く枚数も絞
り、総数で百枚程度に抑えればチラシ代は半減し、収支とんとんぐらい。ほかにも絞
れるところがなくもないので、考えときます。


「省エネカフェ」次回は7月13日「夏の徹底節電!」
「船越屋の新製品」6.30 ハートの栞(しおり)
「映画カフェ」6.22 終了しました。
「省エネの小部屋」6.9「生ゴミを一か月」
「新曲のページ」6.5『竹光とおる』
「長岡京市立図書館の棚から」6.1『サムライの子』
「船越屋画廊」5.26『緑の魚の影』
「省エネカフェ」5.18「省エネと省手間、両立は可能?」
「船越屋画廊」5.16『急ブレーキ』
「じべたでひろたもん」5.12 体重計

『オール・ユー・ニード・イズ・キル』傑作印のタイムループもの
『サード・パーソン』‥‥‥‥面白いけど三つの話がつながらない
『渇き。』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥本年度最低の映画、か?
『私の男』‥‥‥‥‥‥‥冒頭シーンは大傑作の予感があったが、
『罪の手ざわり』‥‥‥‥‥‥‥‥合わないものを観た、選択ミス
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』‥O・アイザック、絶品
『グランド・ブダペスト・ホテル』W・アンダーソン世界を初体験
『闇金ウシジマくん Part2』‥‥‥‥‥‥‥‥どっぷりはまりこみ
『オー!ファーザー』‥‥‥‥‥‥‥‥‥これってファンタジー?
『ファイ悪魔に育てられた少年』韓国映画のエグさもすでに免疫?
『プリズナーズ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥先の展開は予測不能
このあとは『みつばちの大地』に期待
 

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 極 ┃   ┃ ┃      ┃┃ ┃┃ ┃
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Contents
 ・『映画 闇金ウシジマくん Part2』
 ・『サムライの子』

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◎ 公開中の新作から……… 『映画 闇金ウシジマくん Part2』 2014年作品
………………………………………………………………………………………………………


 監督:山口雅俊
 出演:山田孝之、綾野剛、菅田将暉、やべきょうすけ、崎本大海、門脇麦、木南晴
    夏、高橋メアリージュン、中尾明慶、窪田正孝、光石研、柳楽優弥、ほか
 配給:東宝映像事業部、S・D・P
 公開日:5月16日

 シリーズ物にはあまり食指がそそられないが、これは気に入った。容赦ない世界を
冷徹に描ききって爽快感すらある。次も作られれば観る。

 登場する人物のほとんどは闇金業者かその債務者。すべての人物が人間のクズとい
うのは珍しい。最低のクズか、ちょっとはましなクズか、の違いだけ。クズで言葉が
悪ければ、敗残者とそれに群がるダニ。こないだ仲里依紗と結婚した中尾明慶は敗残
者の役だった。

 闇金ボスのウシジマくん(山田孝之)はどっちだろう。10日で5割という冗談み
たいな高率の利息を取って(しかも利息前払い)、返せない客をダーティな仕事へ追
いやってしまう。彼は取り立てた金がどんなに汚れていようが気にしない。ボコボコ
に痛めつけて巻き上げ、「毎度ありがとうございます」。最低のクズだろう。でも嫌
いじゃないです、このキャラ。

 ラストシーンはウシジマと二人の部下との、毎度のごとくの軽口たたきあい。「お
前、さっきから何も考えてないだろ」というウシジマのセリフでエンド。笑わせられ
たが、このセリフに作り手の思いが凝縮されてるんじゃないかと、ふと。

 直前、債務者の女(門脇麦)のことを「自分の頭で考えるようになった」とウシジ
マはほめている。自分の頭で考えろ、判断しろ、けっして流されるな、と言いたいの
ではないか。ウシジマの口を通して制作者が。天は自ら助くるものを助く。自力で脱
出する努力を捨てた者には地獄しかない。

 役者は全員がはまり役のようで申し分ない。中でも初めて目にする門脇麦は、流さ
れるだけの弱い人間から意志を持った存在へと立ち上ってくるプロセスを過不足なく
演じて、好感が持てる。


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◎ これは興味津々、という映画
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『みつばちの大地』
   5月31日東京公開(京都は京都シネマで、公開日未定) 2012年度作品
   監督:マークス・イムホーフ
   配給:シグロ
   原題:More Than Honey

 近年のミツバチ大量死を追ったドキュメンタリです。映像は圧倒的だが、どこまで
が実写なのかなと思わせる。日本では昆虫ドキュメンタリで金をかける発想はゼロな
ので、うらやましい限り。

 アインシュタインが言ったそうだ。ミツバチが絶滅すれば4年後に人類が滅びると。
本当にそう言ったかどうかは知らない。それってミツバチだけに限らんだろう。
”Today Birds, Tomorrow Men”。


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◎ 映画をもう一本…………… 『サムライの子』    1963年作品
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 監督:若杉光夫
 原作:山中恒
 出演:田中鈴子、小沢昭一、南田洋子、田代みどり、浜田光夫、松尾嘉代、高橋千
    恵子、上田吉二郎、田中筆子、武智豊子、三崎千恵子、ほか
 配給:日活

 取り上げるのは反則かも。過去に映像ソフトが販売されたことがなく、テレビ放映
されたこともなく、そのせいで映像がネット流出したこともない。フィルムしかない。
今まで三度観たが、全部フィルム。上映会がなければ一般には観る機会のない映画。
しかし埋もれさせておくには惜しい映画だ。

 山中恒の同名原作をもとに、つのだじろうは漫画版を描いており、つのだの最も良
質な漫画の一つになっている。映画はどのような経緯で企画が決まったのか知らない
が、日活の児童映画の中で最高のものの一つとなった。

 時代劇ではない。小樽のバタヤ集団が住むバラック長屋を舞台にしている。バタヤ
とは廃品回収業者。くず拾いである。貧しき人々で、世間からは蔑まれている。この
バタヤを小樽ではサムライと呼んだ。

 ある時、サムライ部落の空き棟に、市内からかき集められた浮浪者が収容される。
この浮浪者たちをサムライたちはノブシと呼んでいる。世間からみればサムライもノ
ブシも区別つかないが、サムライたちにとっては大違い。「あいつらは人間以下だ」
と言って蔑む。

 いくらきれいごとを唱えようが、人間のいるところ、差別といじめは存在する。そ
れがわからないで差別問題を論じても空しいということを山中恒は物語っている。

 主人公のサムライの子、田島ユミを演じる田中鈴子がすばらしいが、映画出演はこ
れ一本のみ。ノブシの子を演じる高橋千恵子はそれ以上にすばらしい。自らの境遇に
ついて不幸だとか悲しいとかは思ったことがない子供。慣れきって当り前だと思って
いる。好奇心旺盛で常ににこやかな顔をしており、なぐられ、石をぶつけられても、
怒ったり悲しい表情を見せたりはしない。

 ストーリーにふれる余裕がないので割愛するが、役者についてもう一人。南田洋子
は当時二十代で、美人女優として売り出していた頃だ。原作にないユミの義母役で出
演している。薄汚いくず拾いのおばちゃんで、少々頭の足りない女の役。企画段階か
ら自分を売り込んだのではないかと思うほどのはまりこみようで、この役によってブ
ルーリボン助演女優賞を獲得した。この演技を拝むだけで観る値打ちはある。

 原作は長岡京図書館の閉架のコーナーにあります。読み返すために借りてますが、
すぐ戻します。



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 近況など……… 
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 簡単な映像を試作してサイトにアップしました。映像関係のソフトは多くありませ
んが、iMovieで作りました。

 スライドショーという映像っぽいものもやりました。プログラムで制御するような
もので、独特の文法が難しく、四苦八苦してます。GarageBandでの音楽データの編
集・加工も、まだまだ途上。

 映像はいずれオリジナル作品をYouTubeにもアップしていきたいと思ってます。
自分のサイトではサーバの容量が小さくて映像はほとんどのりません。いいかげん独
立ドメインを持たなきゃいけない。やりたいことは多いが、時間が足りてない。


「省エネカフェ」次回は7月13日「夏の徹底節電!」
「映画カフェ」次回は6月22日(日)
「省エネカフェ」5.18「省エネと省手間、両立は可能?」
「船越屋画廊」5.16『急ブレーキ』
「じべたでひろたもん」5.12 体重計
「じべたでひろたもん」4.12 トラフィカ京カード
「海を渡った日本語」3.31 訳文を全面的に改訂してリニューアル

『闇金ウシジマくん Part2』‥‥‥‥‥‥‥‥どっぷりはまりこみ
『オー!ファーザー』‥‥‥‥‥‥‥‥‥これってファンタジー?
『ファイ悪魔に育てられた少年』韓国映画のエグさもすでに免疫?
『プリズナーズ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥先の展開は予測不能
『夢は牛のお医者さん』‥‥‥今年のドキュメンタリのベストかも
『ある過去の行方』‥‥‥‥‥‥‥焦点がぼやけて終わったような
『そこのみにて光輝く』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥シビアな秀作
『チスル』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥緊迫感が薄く、乗れない
『なにもこわいことはない』‥‥‥‥‥‥‥‥淡々としていて怖い
『早熟のアイオワ』‥‥‥‥‥‥‥‥顔芸のモレッツが見どころ?
『サンブンノイチ』つじつまの合ってなさを無視していられる怪作
『白ゆき姫殺人事件』‥‥‥‥‥‥‥井上真央がぴったりはまり役
このあとは『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』に期待
 

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 極 ┃   ┃ ┃      ┃┃      ┃
 楽 ┗┓  ┃ ┃ ┏━━┓ ┃┃ ┏━━┓ ┃2014.4.7
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Contents
 ・『白ゆき姫殺人事件』
 ・2月16日の映画カフェ
 ・4月から映画入場料改定

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◎ 公開中の新作から……… 『白ゆき姫殺人事件』  2014年度作品
………………………………………………………………………………………………………

 監督:中村義洋  原作:湊かなえ
 出演:井上真央、綾野剛、奈々緒、金子ノブアキ、小野恵令奈、谷村美月、染谷将
    太、蓮佛美沙子、貫地谷しほり、生瀬勝久、秋野暢子、ダンカン、山下容莉
    枝、大東駿介、草野イニ、ほか
 配給:松竹

 メルマガを2か月余り発行してなかったのは、面白い映画がなかったからではなか
った。これぞというお勧めの映画がなかなか出てこなかったから。去年は特に日本映
画が豊作で、今年のはそれと引き較べて「もうちょっとのところ」の映画ばかりだっ
た。

 『白ゆき姫殺人事件』は、井上真央演じる城野美姫が同僚を殺害した疑いをかけら
れ、ネットやテレビ報道の「エサ」になる、という話です。

 美人OL殺害事件を追ったこのミステリーはおおいに楽しめた。井上真央が地味で
イケてない女性を演じるというだけでそそられませんか? もともとそういう顔の女
優がとことんなりきってるから、リアルですよ。

 提示される情報が多く、いろんな角度からの紹介が可能と思う。ネットの無責任な
意見の氾濫。マスメディアによる一面的な報道。誤った情報に踊らされる軽薄な大衆。
舞い上がって楽しんでるくせにいい子ぶる偽善者。そういったものは過去の映画にも
あったと思う。

 僕がヴィヴィッドに反応したのは、各人がそれぞれ自分なりの強い思いを抱えて生
きていて、各人の思いと思いがぶつかりあう時に戦争になるということ。策を弄して
勝ち星を射止めても、策に溺れて自滅することもある。人はみな見えない戦いの渦中
にある。意識的であろうがなかろうが、人は自ら戦いに参加している。

 根源的な悪人はいないし、善人もいない。映画で語ろうとしていることからは離れ
てしまうが、善人と悪人は紙一重で、ちょっとしたはずみで入れ替わってしまうもの
だと思っている。だからここでは善人となっている人物が悪人に変わることはありう
るし、その逆もまた。

 主人公は城野美姫のほかにもう一人。赤星(綾野剛)という軽薄なテレビディレク
ター。二人はラストシーンで初めて対面する。ここでの赤星のリアクションが実はよ
くわかっていない。城野は赤星を知らないのでスルーするのは当然として、赤星は城
野の顔を写真で知っている。なぜ言うべき言葉を発しないまま別れたのかが理解でき
ていない。


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◎ これこそは必見!という映画
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 4月以降は超目玉作品が次々公開されるので楽しみです。3月は映画館お休みして
るのかと思うほどでしたけど。

『ある過去の行方』
   4月26日京都公開(東京は4月19日) 2013年度作品
   監督:アスガー・ファルハディ
   出演:ベレニス・ベジョ、タハール・ラヒム、アリ・モサファ、ほか
   配給:ドマ、スターサンズ

 『彼女が消えた浜辺』『別離』の監督です。中身がどうであれ、これだけでも観る
べき、ということ、納得できますね。ミステリーらしいのですが、前2作もある意味
ミステリーでしたね。




『プリズナーズ』
   5月3日全国公開 2013年度作品
   監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
   出演:ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、ヴィオラ・デイヴィ
      ス、マリア・ベロ、テレンス・ハワード、メリッサ・レオ、ポール・ダ
      ノ、ほか
   配給:ワーナー

 『灼熱の魂』『渦』の監督です。かなりの長尺ですが、見応えある映画に仕上がっ
ていそうで、絶対に見逃すべきではありません。二人の幼い娘が失踪し、二つの家族
の親がなすある種の行為がドラマのメインとなる。もちろん結末は知りません。観る
前に知りたくない。


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◎ 映画あれこれ……… 2月16日の映画カフェ
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 あまりに日がたちすぎて今ごろ2月の映画カフェの話題もないもんですが。

 2月16日の映画カフェは参加者13人。これぐらいの人数がちょうどいいです。
あまり多いと一人ひとりが十分話せないままお開きになる。

 新しい人は4人。そのうちの一人にはCINEMAテーブル短評執筆をプッシュし
ました。書いてくれそうな雰囲気です。

 初めてプロジェクターを借り、予告篇ダイジェストを40分あまり上映しました。
これは次回以降も継続しそうです。僕自身の手がまわりきらず、作品セレクトから上
映まで奥西君一人に任せっきりになってしまってます。

 終わって解散したあと、最後に残った4人で長々とダベリング。全員を相手喋るの
とミニマムな会話とでは当然話し方も話題も違ってくる。話の煮詰まり方も。大人数
では話題は拡散し、少人数なら収斂していく。一対一で一つのことについてじっくり
話し込むというのはいいもんだなと思う。そういう場もまた必要だ。

 次回は6月22日。また新しい人が現われるかな。


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 近況など……… 
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 うかつにも4月からの映画入場料の改定を事前に把握してなかった。3月に観れる
『白ゆき姫殺人事件』を観てなかった。

 割引料金の1000円がすべて1100円になります。「映画一本千円主義」を標
榜してるので、わずか百円が大きな壁になってしまう。平均で千円以下ということで
妥協するしかないか。

 京都シネマはゴールド会員900円で料金変更なし。TOHOシネマズの6ポイン
トを使わずに残してた。それだけが救い。


「映画カフェ」次回は6月22日(日)
「じべたでひろたもん」4.1 ハマナカあみあみペンネット
「海を渡った日本語」3.31 訳文を全面的に改訂してリニューアル
「壁紙ギャラリー」3.23『気楽にいこうぜ』
「船越屋画廊」3.22『花道』
「省エネカフェ」次回は5月18日
  「エコ(省エネ)と手抜き(省手間)、両立は可能?」
「新編図解辞典 大誤解」3.20 新規追加
「省エネカフェ」3.16「食品廃棄、ゼロをめざせ!」
「外国映画データベース」3.12 リニューアルオープン
「船越屋の新製品」3.4 オートマチック防潮堤
「長岡京市の裏百景」3.3 アートする家
「映像アーカイヴ」2.21『いらっしゃいませ〜』

『サンブンノイチ』つじつまの合ってなさを無視していられる怪作
『白ゆき姫殺人事件』‥‥‥‥‥‥‥井上真央がぴったりはまり役
『マッド MUD』‥‥‥‥‥‥面白いが人物造型にふらつきがある
『ほとりの朔子』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥不思議な手触りの映画
『家路』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥そういう生き方の選択肢は当然あり
『もったいない!』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥も…もったいない!
『さよなら、アドルフ』‥‥‥‥‥‥‥‥映像の力強さに打たれる
『父の秘密』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あまりにも静かな狂気
『スノーピアサー』‥‥‥‥‥‥‥ツッコミどころ満載ながら満足
『メイジーの瞳』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥前途多難なハッピーエンド
『ザ・イースト』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥優れた社会派のサスペンス
『小さいおうち』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥小さな傑作
このあとは『早熟のアイオワ』に期待
 

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Contents
 ・『小さいおうち』
 ・キネマ旬報のベストテンと個人賞

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◎ 公開中の新作から……… 『小さいおうち』  2014年度作品
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 監督:山田洋次
 出演:黒木華、松たか子、吉岡秀隆、妻夫木聡、倍賞千恵子、片岡孝太郎、橋爪功、
    吉行和子、室井滋、中嶋朋子、小林稔侍、夏川結衣、木村文乃、米倉斉加年、
    ほか
 原作:中島京子
 配給:松竹

 早々と今年のベストワン級の映画が登場した。山田洋次はキネマ旬報ベストワンが
過去4回(『家族』『幸福の黄色いハンカチ』『息子』『たそがれ清兵衛』)ある。
たしか最多ではなかったかと思う。5回目の可能性がある。そうなりゃ古希も喜寿も
とうにすぎての受賞で、めでたい話だ。

 実はそんなことは念頭になく、山田洋次だから観たってわけでもないんです。黒木
華(はる)です。宣材の写真の彼女はすばらしい。それだけで観ました。期待を外し
ませんでした。

 1910年代という戦前の時代を舞台に、タイトルからもわかるように、ミニマム
な市民の暮らしから世相をあぶり出している。日中戦争に突き進んでいく暗い時代と
いうステロタイプなイメージを捨て、それなりに楽しくなごやかな時代の風景を描い
ている。暗い時代のイメージは、その後の敗戦につながる記憶から生まれている。明
るい記憶が消し去られている。戦後の映画からも「暗い時代」というイメージだけが
強調され、歪まされている。それと抗う姿勢には共感する。

 タキ(黒木華)というお手伝いさんが中流家庭に奉公し、そこで見てしまった秘密
を自分ひとりの胸に封印し、抱え込んでしまう。その重さが彼女のその後の人生にの
しかかってくる。

 これは個人の幸せな記憶です。そして悔悟と悲しみの記憶。日本という大きな枠組
みで物語が語られるより、ずっと心にしみる。


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◎ これは気になって、という映画
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『さよなら、アドルフ』
   2月15日京都公開(みなみ会館) 2012年度作品
   監督:ケイト・ショートランド
   出演:ザスキア・ローゼンダール、カイ・マリーナ - トーマス、ネーレ・トゥ
      レプス、ウルシーナ・ラルディ、ほか
   原題:Lore
   配給:キノフィルムズ

 東京ではすでに公開済み。敗戦後の、ナチス幹部の子供たちの行く末を描いている。
予告篇の空気が尋常でないものをはらんでいる。これは外せないと確信した。原題は
主人公の少女の名前です。


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◎ 映画あれこれ……… キネマ旬報のベストテンと個人賞
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 去年の日本映画は豊作で、ベストワン候補が林立していた。なのにキネマ旬報のベ
ストワンは『ペコロスの母に会いに行く』。まるで「視野の外」映画。今後も観るこ
とはありません。何がいいんでしょうか、ね?


 外国映画は逆に不作で、『愛、アムール』をトップに置いとくしかなかった、とい
うのは納得。個人的なベストの『嘆きのピエタ』はテンからもれています。

 主演女優賞の真木よう子も変だ。対象となった映画は『さよなら渓谷』『そして父
になる』『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』。この中で主演といえるのは『すー
ちゃん』だけです。注目されたのは助演の『さよなら渓谷』と『そして父になる』。
『さよなら渓谷』では際立って輝いてたから錯覚したかもしれないけど、立ち位置を
みれば助演。主演女優賞を前田敦子(『もらとりあむタマ子』)にし、真木よう子は
助演。これですっきりする。

 新人女優賞は黒木華ですが、対象となった5本の映画を眺めても際立った印象があ
りません。今年1月公開の『小さなおうち』の彼女が輝いてて、それに引きずられた
のにきまってる。年度の違う映画を評価に入れて選んではいけない。


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 近況など……… 
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 スクリプトを使ってスライドショーというのをウェブページ上で試したり、映像を
編集してページに乗せようとしたりしてます。まだうまくいかない部分があります。

 html文上で使うスクリプトやタグはまだ不可解な世界で、理解するにはほど遠
い状況。ある時一瞬にしてぱっとわかるときがあるのかもと思って勉強してます。

 よそのサイトでセンスのいい映像をHPにのっけてるのを見ると、「よーし」と思
うのですが、スクリプトだけじゃなくセンスのいい素材作りも重要だな。


「船越屋画廊」1.27『Umanita』
「省エネカフェ」次回は3月16日「食品廃棄、ゼロをめざせ!」
「映画カフェ」次は2月16日
「省エネカフェ」1.22「地球の声に耳を傾けよう」
「長岡京市の裏百景」1.18 魔除け
「ボツ画供養塔」1.12「ナマコ」
「じべたでひろたもん」1.5 お年玉袋
「ミニコミのページ」12.9 改装オープン

『ザ・イースト』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥優れた社会派のサスペンス
『小さいおうち』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥小さな傑作
『鑑定士と顔のない依頼人』‥‥‥‥‥‥‥‥‥明解さが足りない
『ゲノムハザード』‥‥‥‥‥日韓両国いいとこどりのサスペンス
『ハンガーゲーム2』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥中途で話ぶちぎれ
『楽隊のうさぎ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥中学生たちが輝いている
『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』独特な世界にはまる
『氷の処刑人』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥殺人の感覚が麻痺
『ザ・コール緊急通報指令室』‥‥‥‥‥‥‥めちゃくちゃ緊迫感
『もらとりあむタマ子』‥‥前田敦子、今年の主演女優賞決まりか
『武士の献立』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥気持ちよく感動
『ゼロ・グラビティ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥緊張感たっぷり
このあとは『さよなら、アドルフ』に期待
 

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